大志の悩み・・・

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その夜。 大志は直樹のマンションに居る。 直樹の妻、ルウは郁美が心配だと言って、郁美の居る、マンションへと行った。 だから、今は直樹と大志の二人きり。 ルウが作っておいてくれた、夜ご飯を二人でつまむ。 大志:『いつ食べてもルウちゃんの料理、旨いよな(笑)』 直樹:『当たり前だ(笑)』 そんな会話をしながら、夕飯は終わり、 リビングへ移動し、互いに、煙草を吹かした。 直樹:『なぁ、朝言ってた事さ、郁美ちゃんの過去を気にしてんの?』 直樹は単刀直入に聞いた。 大志:『そりゃ気になるよ。 また痛いめに遇(ア)わせてしまうんじゃないかとか、 あの時みたいにならないかとかさ。 何より、郁美が巻き込まれないかが心配なんだ。』 直樹は黙って聞いている。 大志:『郁美は俺にとって本当に大切な存在なんだ。 あいつさ、俺の事になると、必死になる。 自分の事を差し置いて、俺を優先する所があるんだよ。』 直樹:『だから?』 大志:『だからって・・・。 心配かけたくない・・・。』 直樹:『じゃぁ、いつまでも、郁美ちゃんに気を遣わせる訳だ。 それって夫婦か?』 大志:『・・・。』 大志は何も言えなかった。 そんな時、 カタン 物音がした。 二人は音がした方を見る。 そこには、 大志:『郁美・・・?』 直樹:『ルウ?』 そう、郁美とルウが居たのである。
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