大志の悩み・・・

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大志:『最初に言っておくけど、誤解はしないでくれよ。』 郁美は、大志にコクンと頷きを見せた。 大志はゆっくり話し出す。 大志:『今、俺のクラスの女子生徒が俺に恋愛感情として、好意を持ってるんだ。 この間、告白されたから、きちんと断ったんだけど、その子は諦めないと言って、その場から去った。 恋愛感情と言うのは、時に人の感情を狂わせる。 それは、手に入らない物ほど、欲深くなり、願望を増す。 そうなったら、自分の関わりのある、家族にまで被害が及ぶ時だってあるんだ。 だから俺は、郁美が心配でたまらない。 絶対、お前に被害が及ばないとは限らないからな。 だから、黙ってたんだ。 相手は俺に妻が居る事を知っているから。』 ここで、大志は口を閉ざした。 恐る恐る、郁美を見た大志は唖然(アゼン)とする。 何故(ナゼ)なら、 郁美は、優しく微笑んでいたから。
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