三谷 未知

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あれから、未知は職員室をあとにして、家路(イエジ)に着いていた。 未知は部屋に入り、ベッドに腰を下ろす。 天井をボーッと眺め、思いに更(フ)ける。 そして、小さな水滴がやがて、大粒の水滴へと変化していた。 未知は自然と涙を流していたのである。 目を右腕で扇(アオ)い、気が済むまで泣いた。 手に入らないと解っている恋・・・。 歯痒(ハガユ)くて、 苦しくて、 辛い片想い・・・。 未知は未知で苦しくてたまらなかったんだ・・・。
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