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帰ってきたソイツからコーラを受け取るとポツンと公園にあるブランコに2人して座った。 「なぁ、お前この辺の奴?見たことねぇーんだけど。」 コーラのプルトップをパチンと開けてそう話かければ、ソイツは小さく首を左右に振った。 「‥昨日、引っ越してきたんだ。 ほらっ、あそこのマンションが俺の‥‥」 そう言い掛けて口を瞑ってしまった。 ――? どうしたのかとソイツを見れば少し遠くに見えるそのマンションを見ながら眉をひそめて‥‥ 今にも、泣いてしまいそうなそんな表情で‥―― 「俺、赤西仁つーの。 お前は?」 指さしてニコッて笑いながらそう言えば 「‥かめ‥」 「?かめ?」 「ふふっ、うん。 ――亀梨和也っ」 ふにゃって笑う顔はやっぱり猫みたいで 不覚にも、またもや俺はドキンッなんてしてしまったんだ―――‥。 春の桜がひらひらと舞う。 緩やかな風に乗って、俺達の周りをひらひら。 “かめ” お前が泣きそうな顔をした時、ちゃんと聞いてやれば良かったんだお前の話を‥ その細い身体が哀しみに押しつぶされてしまう前に‥――――。 、
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