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“バカ西っ、バカ仁っ”なんて騒いでる真理子に舌を出して、ぴぃ達と来たのは去年俺達が居た2年の教室。
「何組何組?」
浮かれたぴぃが中丸にそう聞けば“えっと、たしかD組っ”そう答えて
我先にと、転校生を一目でも見たいヤロー達が一斉に走りだした。
うん、うん。
お前ら気持ちはよ~く分かる!
そら~可愛い子なら
たとえお付き合い出来なくても、お近づきにくらいなりたいもんなぁ~♪
‥‥‥。
‥‥‥ん?
我先にと飛び出して行ったヤロー達が何やらブツクサ言いながら少し残念そうな表情で戻ってくる。
俺達は3人で顔を見合せながらもD組の教室へと足を進めた‥───。
教室に着いたぴぃが近くに居た女の子に声をかけて転校生を訪ねれば‥‥
「、か、め‥?」
そう、教えられた席に居たのは紛れもなく数日前に出会った“かめ”だった。
ぷっ、はは。
そっか、転校生は女の子じゃなく
一見女の子に見える男(笑)だからヤロー達は皆落ち込んで帰って行った訳ね。
「‥?何、仁知り合いなの?」
「へ?あぁ、まぁね~」
廊下から眺めるかめの姿。
やっぱり細くてちっちゃいかめ。
隣の奴と話すかめは、少しぎこちない笑顔を作っていた(笑)
「かぁめぇ────!!」
大きな声でお前を呼べば、お前は俺を見つけてくしゃりと笑ったんだ───‥。
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