347人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
ぶっ倒れた店員
俺は咄嗟にその子の細い腕を掴んで走り出していた───。
──なんなんだっ
何やってんだ、俺っ
「、はぁ、はぁ‥」
後ろは振り返らずにただひたすら走った。
見えてきたのはウチの近くにある人気の少ない公園で‥
「はぁ、はぁ‥
‥‥大丈夫か?」
そう聞けば、こくんと頷くその子。
あ、やっぱ‥可愛いわ。
走ったせいで真っ白だったその子の顔は少し頬に赤みがさして
汗で濡れた前髪の隙間からキラキラな瞳が覗く‥──
「っあ、わりぃ!」
その子の視線を辿れば、俺が掴んでいた腕を見ていて
俺は咄嗟に掴んでいた手を離した。
「‥あ、りがと‥」
──うん?
“ありがとう”って今、お礼言った?
なぁ~んだよ♪
可愛いとこあんじゃんよ~
‥‥‥‥‥。
‥‥りぴーとあふたーみー
“ありがとう”
え~と‥
今の声って、今の声ってさ?
ちょい高いけど‥‥男の声、だよ、ね(汗)
「お前っ、おとこ―――?!!」
、
最初のコメントを投稿しよう!