ベストフレンド

10/16
前へ
/103ページ
次へ
「勝也の見舞いに来てくれたの?」 「えぇ、やっと休みが貰えたんで」 「そう、大変ね」 「おばさん」 「何かしら?」 「勝也の病状はどうなんですか?」 「……」 「やっぱ良くないんですか?」 「……」 勝也の母親は、辺りを伺うとリクの腕を掴み、談話室へ向かい歩き始めた。 ナースステーションの前を通り、病室とは反対側にある談話室に入った。 自動販売機がならび、長椅子がいくつも置かれていた。 勝也の母親は、自動販売機の前に立つとリクを振り返った。 「何か飲みましょう。コーヒーでいいかしら?」 「あ、はい。ありがとうございます」
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

422人が本棚に入れています
本棚に追加