はじめに-prologueに代えて-

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アリ君へ まず君に 謝らなければならない。 俺は君に 隠していたことがあるんだ。 君と出会った時 既に俺の余命は あと4ヶ月だったんだ。 だから、 越冬の準備をする必要は 無かったんだ。 だが、 君がよくしてくれたおかげで 少し長生き出来た。 本当は、この世に 未練を残したく無かったから 折りを見て、君に真実を 話すつもりだったが、 「大事な友達」と言われて 言い出せなかった。 俺には今まで、 そんな風に言ってくれる奴は いなかった。 だが、 俺もいよいよ寿命みたいだ。 ここを汚すわけには いかないので、 俺は旅立つことにする。 素晴らしい時間を ありがとう。 From キリギリス・ド・グラスホッパー
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