37人が本棚に入れています
本棚に追加
ルークは大きなため息を付きながらパニールに出されたまだ暖かい料理を口に含んでいた。
思い出すのは、ファラの過去と、向き合ってきたと言う事実。
晴れやかな笑顔で帰って来た時には嬉しかったが、それと同時に似たような事をして、全く向き合っていない自分を浮き彫りにさせられたようで。
ルークはパクリと口に暖かく柔らかい肉を食べると外を見た。
「……俺も、向き合いたい」
それは、決意。
もうアニスも見つかって後は精霊界への扉をこじ開けるだけ。
その前に。
何かが起きる前に自分も、決着を付けなければ。
「……うん。行こう!」
そう思ったルークは最後の肉の一欠片を食べ終わると立ち上がったのである。
・
最初のコメントを投稿しよう!