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しかし、レベルが高すぎた。
長い枝とそれに付いた硬い果実と、滑った果実が接近戦に持ち込もうとするクロエとコレットの頭から襲ってきて。
その上に、花粉が視界を悪くする。
更に何本もの根っこが足場を不安定にさせた。
「キャっ!?」
「コレット!!」
「くっ……ちょっと待ってなさいっ、今すぐ回復するから!」
羽があり浮いているコレットだが、もとから転けやすい事もあり、根が足を掴めば簡単にバランスを崩してバタリと倒れてしまった。
カタリと手から離れた戦輪にコレットは慌てて手を伸ばそうとしたのだが。
「キャアア!!」
「コレット!くそっ」
その前に足に絡んだ根っこがそのままコレットの身体を足から持ち上げたのだ。
その様子に気が付いたクロエは剣を構えるとその根っこに向かって刃を向ける。
「コレットを離せぇ!!」
「っ!!クロエ後ろぉっ!」
しかし、そんなクロエに悪夢が襲う。
イリアが叫んだ声に振り向けば、同時にその脇腹に太い根っこの一撃がぶちこまれたのである。
「ぐぁっ!?」
「……っクロエぇ!!」
そのまま吹き飛ばされたクロエは壁に激突するとそのまま気を失った。
「クロエ!クロエ!!離して、離してぇえっ!」
自分のせいで、とコレットは思った。バタバタと足を暴れさせるも抜けでる事は出来ず。
そして、次のターゲット、イリアに向かったのである。
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