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レイド「着いたっと……」
転移した先は校舎の中らしいが、不自然なほど静かだった。
流石におかしいと思い聞く
氷海「レイド先生……ここは何処ですか?」
レイド「学校だよ……ただここは校舎が違うだけだ」
氷海「校舎が違う?」
レイドを疑いの目で睨む
レイド「そう睨むなよ……Iクラスがこの校舎にあるだけの話だよ」
氷海「どういうことだ?」
レイドはため息をつき、めんどくさそうに話始める。
レイド「いいか、Iクラスは貴族達に忌み嫌われている者の集まりだってことは聞いているはずだ。
だけど、それだけで何故校舎まで離す必要があるかわかるか?」
氷海は無言で首を横に振る
レイド「Iクラスの人数はお前さん含めてたったの5人……その内2人が“獣血”(じゅうけつ)だ」
氷海「!!」
Iクラスの人数よりも“獣血”の事で驚いた。
本で読んだ事だが“獣血”というのは魔獣と人間の間に生まれた子供をいう。
“獣血”は昔から差別を受けていた。
“獣血”は人として見られてはいなかった……爪、毛、力と見た目だけでなく身体能力ですら人外的だったから差別をされていた。
しかし、差別意識は消えて“獣血”も普通の暮らしができると書いてあったが、なぜこんな差別みたいな事を?
不思議そうな顔を見てかレイドが話す。
レイド「お前さんは東洋から来たから知らないと思うが……“獣血”は今だに貴族から差別を受けているんだよ。実際このクラスができたのも貴族が差別をして、挙句の果てには殺そうという動きがあったからだ!だから、Iクラスは作られたんだ!差別なしに学校生活ができる様にな!」
怒りがこもった声で話すがレイドの顔はどこか悔しそうな表情だった。
俺はそんな先生を見て思った。
見た目はだらけてはいるが人の事を想ってやれるしっかりした人だと考えを改めた。
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