氷海 VS エウ

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エウ「……武装―デザートイーグル」 そう言うとエウの手元の空間が割れ、二丁の銃が取り出される。 氷海「双銃か……」 氷海は小さく呟きながら腰のポーチから赤い札を何枚か取り出す。 エウ「(紙?)……氷海、武器だして」 氷海「残念だが……これ武器なんだ。やっぱり符術は西洋じゃ知られてないか」 少しだけ寂しく思ってしまう。 氷海「だが、見た目以上に威力抜群だから気ぃ抜くなよ」 エウ「……わかった……いくよ」 エウが二丁の銃を発砲する。 それを右に跳んで避けながら札を投げる。 氷海「【火炎符】」 氷海の投げた札が炎弾へと変化してエウへと飛んでいく。 しかし、エウは特に避けもせず銃弾を炎弾に向けて撃ちこむ。 エウ「……空気変化……ゼロ」 炎弾が銃弾に当たると同時に消える。 さらに銃弾が加速して氷海をかすめる。 氷海「エウ、お前なにをしたんだ?」 少し動揺してしまっているのを落ち着かせながら聞く エウ「……空気を変化させただけ……」 氷海「空気だと?」 ムウト「なるほど空気か……おもしろい派生属性だな」 観客席で見ているムウトが納得して笑う ラフィ「どういう事なの?なんでひっみ~の炎は消えちゃったの?」 ムウト「俺よりルディアの方が知ってるだろ……なぁ?ルディア」 ルディアに話を振ると少しめんどくさそうに話し始める。 ルディア「エウ君の属性は風だ。そして派生属性は【空操】だそうだ。 彼女は自分の魔力を込めた物から半径約10cmまでなら完全に空気を0にできる。 そしてエウ君の銃弾は魔力を糧にして作った魔弾……それが炎に当たった時に空気中の酸素を下げて鎮火させたのだろう」 そう言って、視線を氷海達の方に向ける。 ラフィ「ふ~ん、なるほどね。火を燃やすには酸素が必要不可欠、それがないって事は炎を燃やせないから消えたってことか……さてどうするのかな?」 楽しそうにくすくす笑う。 ルディア「(氷海君……君はまだまだ本気ではないのだろう? ふふ、私をもっとドキドキさせる戦いをしてくれよ)」 そう思ったルディアの眼は獲物を見つけた捕食者の様な眼だった。
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