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黙ってタケについて行く。
二人並んでベンチに座る。タケは何も言わない。
「何も聞かないの?」
「ぁあ?別に、聞かねぇ。」
タケが立ち上がってどっかに行った。
あたしは、下を向いたまま。
「ホィ!!」
タケがジュースを買って戻ってきた。
「泣け!泣け!とりあえずいっぱい泣いたらまた笑え!!泣いてんのは…すももらしくナィからょ」
すっごく嬉しくて、
タケの優しさがまた涙を誘う
「タッ…ケ、ぁ…りがっ…とぉ」
「お前、泣くか話すかどっちかにしろよ!!」
あたしは泣いた。声を出していっぱい泣いた。
タケはただ隣に座ってて、時々頭をポンポンしてくれた。
「送ってってやる!!今日は特別な!!」
「ぁりがと」
家までの道も、やっぱり何も聞いてこない。
それがタケの優しさなんだと思った。
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