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「荷物は以上になります。」
学生風の若い男性が少し横に被った帽子を取りながら言った。
「はい、ありがとうございます。」
俺は、チラリと時計を見ながら言った。
時間はお昼の少し前だった。
「これ、少ないけどみんなでお昼でも食べて。」
俺はそう言いと財布から1万円札を出すと彼に渡した。
「ありがとうございます。」
彼は頭を下げると走ってトラックに戻った。
俺は階段を降りて玄関のドアを開けると目の前に立っている西洋風のポストに腕を伸せてトラックを見送った。
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