① an encounter

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廊下で緊張しながら待っていると 「河野くん、入ってきて」 と担任の声が聞こえた。 深呼吸を大きく一度して、教室の扉に手をかける。 ガラガラガラ 扉を開けてカズマは教卓の前に進む。 緊張しながらも、 「河野 和真です。よろしくお願いします」 と挨拶をしっかりした。 女子の黄色い声があちこちで聞こえているではないか。 すると、教室の後ろのドアが開く音が。 長身の黒髪の少年が教室内に入ってきた。 「伊吹(いぶき)、遅い~っ!」 オレンジのウルフカットの女の子が、その少年の方を向いて言った。 伊吹と言われた少年は「悪い」とだけ言って窓側の一番後ろの席に座った。 「じゃあ河野くんが座ってもらう席は…」 担任が教室内を見渡していると 「センセー、俺の後ろの席空いてまぁす」 そう言って手を挙げたオレンジの髪の少年。 見た目はヤンキーだ……。 iPodを聞きながらホームルームを受けている…。
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