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廊下で緊張しながら待っていると
「河野くん、入ってきて」
と担任の声が聞こえた。
深呼吸を大きく一度して、教室の扉に手をかける。
ガラガラガラ
扉を開けてカズマは教卓の前に進む。
緊張しながらも、
「河野 和真です。よろしくお願いします」
と挨拶をしっかりした。
女子の黄色い声があちこちで聞こえているではないか。
すると、教室の後ろのドアが開く音が。
長身の黒髪の少年が教室内に入ってきた。
「伊吹(いぶき)、遅い~っ!」
オレンジのウルフカットの女の子が、その少年の方を向いて言った。
伊吹と言われた少年は「悪い」とだけ言って窓側の一番後ろの席に座った。
「じゃあ河野くんが座ってもらう席は…」
担任が教室内を見渡していると
「センセー、俺の後ろの席空いてまぁす」
そう言って手を挙げたオレンジの髪の少年。
見た目はヤンキーだ……。
iPodを聞きながらホームルームを受けている…。
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