① an encounter

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「じゃあ河野くん、黄河くんの後ろに座って」 そう言われ、指定された席に向かう。 黄河くんと言う少年の横を通る時に会釈をするカズマ。 すると 「オレ、黄河 聖二(こうが せいじ)。セージでいいから☆よろしくな~」 と言ってくれた。 見かけによらず、社交的でいいヤツのようだ。 「こちらこそよろしく☆俺もカズマでいいから」 カズマはそう言ってセージの後ろの席についた。 カズマの席は窓側から2列目の一番後ろ。 さっき遅刻してきた伊吹と呼ばれた少年の隣でもあった。 伊吹は頬杖をついて、窓の外をずっと見たまま――――。 『伊吹って……いわれてたよな。アイツと同じ名前……』 伊吹の方をカズマが見ていると 「何?」 振り向いた伊吹に睨まれてしまう 「あっ…ι俺河野和真って言うねん、よろしく」 伊吹は自己紹介後に教室に入ってきたので、改めて挨拶するカズマだったが 「橘 伊吹」と伊吹は素っ気なく返すだけ。 「あの、橘くんごめんやねんけど教科書見せてくれへん? まだないねんι」 おずおず話かけるカズマだが―――。
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