第一章

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「いや、何もない」 「お風邪を召されます。中へお入り下さい」 「邑京」 その言葉を無視して、呂布は言った。 「俺たちは囲まれている。兵糧は、十分にある。北の情勢を考えれば、曹操も長くは囲んでいられぬ。長くここにいれば、北から袁紹が攻めてくる。つまりこのまま城にとどまれば我らは生き延びる。だが」 「それでは負けだ、と呂布様は考えておられます」 邑京が言った。 「ほう。なぜだ?」
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