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すっかり身体の氷が溶けたペンギン君は、「す~いすいっ」と元気良く湯水の中を泳ぎ始めた。
…良かった。
安堵した私は、冷蔵庫へと直行した。
そうだ、私はただアイスが食べたかっただけなんだ…。
それなのに死に掛けのペンギンに出くわすなんて…運が良いんだか、悪いんだか。
なにはともあれ、これで一安心。
今度は風呂桶の中を「すいすい」と華麗に泳ぐペンギンを見ながらアイスを食べよう!
考えて見ると、なかなか風流(?)である。
何よりなかなか経験できないことだ。
私ってば、スーパーラッキーガールなのかも!?
…もうガールって年齢でもないケド。
どうしてこうなったのかは分からないが、とにかく今は、ペンギンを見ながらアイスが食えればそれでいいのだ。
私はわくわくしながら冷凍室を開けた。
…しかし次の瞬間、私はど肝を抜かれた。
そこで待ち受けていたのは、アイスではなく黒い塊三つであった…。
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