ペンギン君と私

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ペンギン君と私

いつものように冷蔵庫の冷凍室を開けると、ペンギンがいた。 まだ子供なのだろう。体長20センチメートル程だが、冷凍食品の山の中でその小さな身体を窮屈そうに収めていた。 …何故? どうしてこんなところにペンギンがっ!? 何かの荷物と紛れ混んだのだろうか? …それにしては無理があり過ぎるような気がした。 20年ちょっと生きて来た私だが、冷凍室にペンギンが収まっている光景は初めて見た…。 驚いたというより、ただただ奇妙だった…。 私はその子を抱き上げ、まじまじとその姿を見た。 ペンギンと一言で言っても種類がある。 犬や猫と同じように、種類が違えば当然見た目も変わって来る。 例えば、顔、くちばし、足が黒で腹部のみが白という、いたってシンプルな容姿をしたSuicaのペンギンのモデルは、アデリーペンギンなのだと思われる。 しかしこの子は、顔と背中はグレー(大人になれば漆黒になると思われる)で、お腹は白だ。 ペンギンにしては珍しい(らしい)黄色の足。 中央だけが黄色く染まっているくちばし。 まだ子供ではあるが、目の上の辺りだけ微かに白く染まった顔…。 この子は多分、この前某動物園で見たジェンツーペンギンという種類のヤツだ。 …たぶん。 *詳しくは写真を見てね。image=282106598.jpg
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