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  唯以外の2人がその存在を気付いたのは唯の前に立ったときであった。 「例え先生であれど、我らが主に無礼極まりない言葉。いざ成敗!」 クナイを片手に飛び掛かろうとする生徒を唯は懐から取り出し紐を投げつけ、足に引っ掛けた。 そして、バタっとコケた。 唯は見下ろし、意識が無いのを確認するためにトントンと蹴る。 「…おい、そいつは生徒会書記の境野隼人(さかいのはやと)だぞ」 桂哉は顔をひきつらせながら唯を見た。 隼人は護忍衆の1人の隼(はやぶさ)だが、主である唯に心酔しきっているため少々ウザったい存在なのである。 「こんなのが生徒会なんですか?世も末ですね。ああ、教室に案内してもらっていいですか?」 「鬼畜だな、お前」 瑛一のツッコミにも唯はふふと笑い、指を鳴らすと再び麗一が現れた。 「麗がこれを呼んだのかな?とりあえずこれを持って帰って、記憶でも消しといて」 「隼人が主の匂いがするって言い出して付いてきただけだよ。じゃあ、持って帰るね」 麗一はフッと息を吐くと辺りは霧に包まれ、霧が消える頃には麗一と倒れていた隼人はもう消えていた。 「天上、何者かは知らんがとりあえず問題は起こすなよ」 「問題児扱いはやめてください。いやー、物分かりのいい先生で助かります」 桂哉はそんなことを言いつつも、タイプじゃないこの唯に興味を抱いていた。  
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