*第一章*

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―ピンポ-ン ―ガチャ 待ってました!!と、ばかりにチャイムが鳴るとすぐ玄関が開いた。 『…出てくんの早ぇな(笑)』 『待ってたからな(笑)』 結局、外に出たから謙吾の所まで行ったが…嫌な予感がする。 コイツが“待ってた”と言う時はロクでもない事を持ち込んだ時だからだ。 やっぱあん時引き返せば良かったかな…。 『まぁ入れよ♪』 俺の不安を余所に、謙吾は笑顔で俺を招き入れた。 『あぁ。お邪魔しまーす』 『俺しかいねぇよ(笑)』 …ムカつく。 先に言えよ。 いつも謙吾しか居ない時は何も言わず、当たり前の様に上がり込むが、今日は休日だから家族が居ると思って一応挨拶したのに…。 恥かいただけじゃねぇか(笑) 『親は?』 『休日出勤だとさ。まぁ誰も居ない方が都合いいしな♪』 『は??』 『いや、何もねぇよ。2階の俺の部屋に行こうぜ。』 …何だ? 親に見られたらヤバいモノか?
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