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淡い期待を胸に階段を上がった。
親に見せられない…
年頃の男の部屋に隠すと言えばアレしかないだろう♪
―カチャ
謙吾の部屋のドアが開いた。顔が自然とニヤケていくのが分かった。
『適当に座ってくれ』
謙吾の言葉に無言で座る。
―ガチャ
『これなんだけど…』
クローゼットから取り出した箱を俺の目の前のテーブルに置いた。
『…何だこれ?』
俺はがっかりした様に尋ねた。
俺の期待を見事に裏切っていたからだ。
謙吾が取り出した箱は、細長い長方形のダンボール箱だった。
『何がっかりしてんの?エロ本だと思ってた?(笑)』
ニヤニヤしながら俺の顔を覗き込む謙吾。
『はぁぁ?べ、別にそんなもん期待してねぇよ!!』
どもってしまった…。
正直期待していた。痛い所をつかれ、とっさに反応したが…これじゃあバレバレだよな。
『ふ~ん?』
意味あり気な笑みを浮かべる謙吾が憎たらしい。
『で?何だよこれ?』
いつまでもいびられるのはゴメンだ。
とっさに話題を戻した。
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