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『これな…まぁ開けてみ?』
『…何だよ』
急に真面目な顔つきになり、深刻な雰囲気を醸し出す謙吾の言葉に後退りしそうになった。
得も知れぬ箱を開けるのは勇気がいる…。
普段バカばっかやってる奴が、重い空気を漂わせるなんて尚更開けずらい…。
が…開けなければ話が進まない。
俺は意を決してあける事にした。
―ガサガサ
―!!!!!!!!!!!??
『うわっ!!』
―ゴトン
箱を落としてしまった。
『…これ何だと思う?』
『何って…』
どう見ても人の足だろ…
俺の叫び声の正体は…コレのせいだ。
だが、よくよく冷静になって考えるとマネキンかもしれない。
ビックリして一瞬にして箱を落としてしまったから、よく分からないだけかも。
そう思い、俺は応えた。
『…マネキンか??』
『……………』
だが反応がない。
もしや本物!?
まさか…な。
いずれにせよ、そんなモノを隠し持っている事自体に疑問が生まれる。
いや…マネキンならまだしも、もし本物だったら…。
俺の薄っぺらい脳をいくらフル回転させても答えが出てくるはずはない。いくらバカでも、人を殺す様な…ましてや、切断なんて非道な真似をする様な奴じゃないと知っているからだ。
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