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きこりは木を切っていました。
すると、おばあさんの事を思い出したのか、手元がくるい、斧が泉の方へ飛んでいってしまいました。
急いで泉の方へ向かったきこりは、頭に斧のささった赤ずきんを見付けました。
どうしようか迷ったきこりは、赤ずきんを斧がささったまま泉へ捨ててしまいました。
しばらくすると、泉の精霊が現れ、「あなたが落としたのは、この斧ですか?それとも、この、赤いずきんをかぶった少女ですか?」と聞きました。
その問いに、正直者のきこりは「両方です」と答えました。
「あなたは正直者ですね。普通ならば両方返すのですが…。あいにく私は他人の願いを叶えてやるほどお人好しではないので。これにて御免。」
と後半妙に早口だった泉の精霊は、泉へと斧と赤ずきんと共に沈んでしまいました。
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