平凡な日常からエキサイティングな日常へと変わる日

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普段、蜜谷香寺さんみたいにフレンドリーな女子生徒としか話してない鷲は、こういったキャピキャピした女子生徒との話は慣れていない様子。なので、鷲は少し困り気味。 「よかったら、神奈先輩のメルアド教えてもらっていいですか?」 「あ、あ、そ、それは……一応、情報屋だから……簡単には……」 「……そうですか」 残念そうにそう言うと、女子生徒は肩をガックリ落として自分の学年の所へと戻って行った。 「ふぅ、女子生徒は少し苦手だな。皆、蜜谷香寺架名みたいだといいんだがな」 何故フルネーム? 「なぁ、有理。お前もそう思うだろ?」 「や、僕は……」 蜜谷香寺さんみたいにフレンドリーな女子生徒もいいかもしれないが、僕はもう少し大人びた人が好みというのは、皆には内緒。 「神奈先輩」 と、そこで僕の義妹、由香が鷲を呼ぶ。 「あん?お、由香」 「また、藍紗ちゃんとケンカしたんですってね。しかも、かなりくだらない理由で」 「いや、確かに非があるのは俺だが、でも、顔も見たくないとか言うか?普通」 ちなみに、由香と鷲は年端もいかない時からの友人。なので、貴重な鷲の女子限定話し相手。 「当然です!あのプリンは女の子限定です。男の子が食べる物ではありません!」 ……えー? 「まったく……、まぁ、兄さんの頼みですから仕方なく家には入れてあげますが」 「サンクス。由香ちゃん愛してるぅ~」 「鷲、血は繋がってないとはいえ、兄の目の前でそういう事言わないでくれる?色々と複雑だから」 「そうです、キモいです。シスコンのくせに!」 「シ、シスコン!?何で俺がシスコンなんだよ!」 「あ、間違えました。ロリコンでしたね」 「ちげぇっつーの!!」 鷲の声と同時に、チャイムが鳴り響いた。 その時から、鷲はロリコンでシスコンという噂が学校中で広まったのは、言うまでもない。 「じゃあな、有理」 帰りのHRが終わると同時に、ロリコン……じゃなかった、鷲が僕に手を振りながら、教室を出た。 「じゃあね、ロリコン」 「取り消せぇぇぇぇ!!」 刹那、物凄いスピードで僕の席まで戻ってきて、机を叩く。……なんて威力だ。机がピシッって悲鳴をあげたぞ。
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