気になる兎

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ドアの前で額を押さえて蹲っている馬鹿もとい親友の河木勇介を冷たく一瞥しドアを閉めた。 そして鍵をかけようとした瞬間バンッとドアが開いた。 「ちっ!!」 「舌打ちしないでぇ!!」 額にでっかいコブを作った勇介が目を潤ませながら部屋に転がり込んだ。 「うるせぇなぁ。今何時だと思ってんだ?!」 腕を組み仁王立ちになり勇介を睨み付けた。 するとズボンのポケットから携帯電話を取り出し顔を上げた。 「6時16分かな。それがどうかしたか?」 本気でわかってない顔をして小首を傾げるコイツをついつい殴り飛ばしてしまった。 「いってぇ!!いきなり殴んなくたっていいだろ!!?」 頬っぺたを押さえ目にいっぱい涙を浮かべながら俺をキッと睨んだ。 「こんな朝っぱらから人を起こしやがって!!一発で許してもらっただけありがたいと思いやがれ!!」 「まだ寝てたの?!健康なお爺ちゃんお婆ちゃんなら二時間前には起きてるよ?!!」 「んなもん知るかー!!俺は眠いんだ静かに寝かせろ!!」 そのまま勇介を玄関先に置いてベッドに戻り寝直そうと布団を捲りあげた。 ありえねぇくらい傍迷惑な奴だ!!爺ちゃん婆ちゃんが起きてるからなんだってんだ!!俺はまだまだピチピチで眠たい盛りだっつぅの!! 布団を頭から被り再び眠りにつこうと目を閉じた。
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