気になる兎

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しかしナンパか…。 今日は講習もバイトもなくて暇だったからなぁ。 「暇潰しにはなるか…。」 俺の一言に勇介は顔を輝かせた。 「暇潰しになるなる!!よし!和哉の気が変わる前に行こうか!!」 勢いよく立ち上がる勇介の襟首を掴んで呆れたようにため息をついた。 「気が早い。今何時だと思ってんだ?朝の7時前だぞ。オープンキャンバスは昼からじゃなかったのか?」 「え?…ああっ!そうだった!まだ早いや。うーん…お昼までどうやって時間潰そうかなぁ。」 そう言って大人しく座り直す。 その瞬間俺の腹が鳴った。 「ぷっ!!…クックク…いっ今からご飯作るな。」 隣に座った勇介にもばっちり聞かれたようで笑いを堪えているのかフルフルと肩を震わせながら台所へと向かった。 俺は恥ずかしいのと腹が減ったのが重なって勢いよく缶コーヒーを一気飲みした。 勇介が飯を作りに行ってものの数分でいい匂いが部屋中に広がった。 「和哉ー!卵焼くけど何がいいー?!」 「パンなら目玉焼きー!米なら普通の卵焼きー!」 「りょうかーい!」 朝飯が何か気になりながら携帯を弄って時間を潰しているとメールが来た。 「あれ?祐生からメール珍しいな?」 祐生とは俺の従妹で一つ下。幼い頃俺と勇介と祐生の三人でよく遊んだ。 けど親の転勤で小学校卒業してすぐに関西へ転校。初めの頃はよく連絡を取り合っていたが今じゃほとんど連絡を取らなくなった。 まぁ勇介とはよく連絡を取り合ってるらしいけど。 「えーと?『和哉んとこの大学って今日オープンキャンバスやんな?友達と行くから案内してくれへん?』案内…俺は別にいいが勇介がナンパするって張り切ってたし一応聞いとくか。」 空になった缶コーヒーを取り、台所へと向かった。
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