気になる兎

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口いっぱいに頬張ったクッキーを母さんが運んできた紅茶で流し込む。 「忘れてた。母さん、後で勇介が来るから。」 「祐生ちゃんから聞いてるわ。勇介ちゃんも今日一緒に行くんでしょ?」 ピンポーン!! 「あら?噂をすればかしら?」 「あたしが出てくる!!!」 誰の返事も待たずして祐生は走って玄関に向かった。 「あらあら。」 木崎さんと母さんは勢い良く走り去った祐生を目で追いながらクスクス笑い合っている。 あー成る程…祐生がねぇ。 紅茶を啜っていると祐生が顔を出した。 「勇介来た!!」 こりゃまた嬉しそうな顔しちゃって…何か複雑…。 とりあえずあとで勇介を殴っとくか。 「おじゃましまーす。」 無駄に爽やか笑顔で入ってきた勇介。 祐生と勇介が並ぶと…うーんお前等性別間違えちゃったね。 「勇介ちゃんいらっしゃい。どうぞ座って。」 ニコリと微笑む母さんに勇介も慣れたようにおじゃましまーすとソファーに腰かける。
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