隠れた兎

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俺は毎日と言っていいほど公園に来た。 泣いていた女の子が気になって仕方なかったから。 「今日もいる…。」 あの子はいつも夜10時頃に公園にやってきて深夜2時前に居なくなる。 多分家に帰ってるんだと思うけど…。 この公園に何しに来てるかは不明だ。 缶ジュースを片手にいつものベンチに座ってる。 あの子が泣いてたのは初めて見たあの一回きりだった。 「………。」 俺はストーカーか!!! 毎日毎日声をかける訳でもなく!!! 何時間も缶コーヒーを片手に女の子を観察って!!! いかん帰ろう…。 俺は残ったコーヒーを飲み干しブランコから立ち上がった。 ――ガタッ 「きゃぁっ」 いきなりどこからか小さな悲鳴が聞こえて周りを見渡した。 「あの子…!!」 女の子の周りに三人の男が群がっていて一人の男が女の子の腕を掴んで引っ張っている。 俺は慌てて駆け寄った。
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