隠れた兎

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「女の子がこんな時間に一人なんて危ないよー?」 「俺達が家まで送ってってやるよ」 男共がクスクス笑いながら女の子の腕を引っ張る。 「ちょっ!!離してよ!!」 なんとか男の手から逃れようと暴れるがビクともしない。 「おい!!未来!!」 俺は駆け寄りながら咄嗟に元カノの名前を叫んだ。 そのまま女の子を男共から引き離し、自分の背に隠した。 あぁ…やっちゃった…。 でもほっとけねぇししゃーねぇか。 背中に突き刺さる視線が痛いっす!! 「俺の妹に何か用?」 無表情のまま男共を一瞥した。 「あぁ?妹?」 「そうだ。というわけでさようなら。」 俺は女の子の手を引きその場を離れようとした。 がそんなにすんなり往く筈もなく。 「お兄さんでしたか!僕達は妹さんに用があるんですよー。申し訳ないですがお引き取り願えますかー?」 男共はギャハハと品のない笑い方をし俺を囲んだ。 万事休すってやつかな? 流石に三人相手はキツイからなぁ…どーするかな…。 とりあえず… 「走れ!!」 目の前にいる男を殴り飛ばし女の子の手を引いて走り出した。
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