6人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は、小学校から約9年程空手を習っていた。
昔の俺は泣き虫で気が小さく、それを正すのが理由。
師範はめちゃくちゃ怖いオッサンで、俺は下手だったために上手く技が出来ず、師範に尻を全力で蹴られては叱咤されるのが日課のようなものだった。
簡単に言ってしまえば、絶対に逆らえない相手の一人だったので、俺は師範の前ではなるべくいい子にしていた。
(今考えれば、師範は俺のそんな所を怒っていたのかもしれない)
で、今回のは空手の大会でのお話。
まず説明すると、空手の大会は、2つの内容で構成されている。
1つ目は、『型』と呼ばれる、突きや蹴り、受け技を組み合わせたものの正確さ、美しさを競う『型競技』
2つ目は、防具を身につけて殴り合い、有効打が入れば試合を一時的に止めて『技あり』とし、それの二本先取で競う『組み手競技』
(『フルコンタクト』と呼ばれる、防具を身につけない物もある)
最初のコメントを投稿しよう!