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急に呼び出された沖田総司は、不可思議に思いながらその場所へ向かった。
「失礼します。土方さん俺になんの用ですか?」
「ああ、沖田か」
向かった先は、土方歳三の部屋だった。
仕事口調で土方が話さない、内容は個人的な話だろうと推測した。
「なんか俺、土方さんに怒られるようなことしました?」
「毎日俺に、ちょっかい出してる奴が吐く台詞か」
土方の言葉に、はて?と首を傾かせる沖田。
「とりあえず今日は、そんな落ち着かない質をしてるお前ェに、和を味わってもらう」
「和って何を……あの、土方さん俺に土下座するほど、和を味わって欲しいんですか?」
目の当たりにしたのは土方の土下座。
「誰がお前ェに土下座する。こりゃな、茶道の礼の三つのうちの一つ、“真”だ。お前もやれ」
「和って茶道のことなんですか!?ってか土下座を俺は土方さんにするんですか!?」
「土下座じゃなくて真だっての!つべこべ言わずやれ」
はいはいと、沖田は土方の真似をした。
土方はその沖田の姿に、すかさずつっこむ。
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