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「おぉ、我が息子よ。何年ぶりだ?」
「……………」
実家の玄関の扉を開けた瞬間飛び込んできたのは、なんともあからさまに自分をからかう父親の姿。
それを目の前に、月野は眉を顰めた。
しかしすぐにくくっと喉を鳴らした父親は家の中へと入っていった。
それを追うようにして月野は昨日ぶり、という形になってしまった家の中へと足を踏み入れた。
「じゃあ明日には母さんとこに行くわけだ?」
「ああ」
「分かった。じゃあまた苦手な早起きをするわけだ?」
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