現実

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―――フラッシュバック――― 私の意識は途中で無くなった 気付けば、車は家の駐輪場で停まっていた まこっちゃんが私を強く抱きしめ 一翔は心配そうな顔で私を見ていた それから家に入り、まこっちゃんに自分がどうなってしまっていたのかを聞いた。 □ □ □ □ □ □ 私はいきなり大声で泣きながら やめてっ!! と叫び続けていた。 少し大人しくなったと思ったら、次は自分の手首を引っ掻き回して 取って!!! と泣きながら叫び続けていた。 多分、手錠のことだったんだろう あの事件の時 私は手錠をはめられた。 それが何度も繰り返されて まこっちゃんは 「一翔も俺もおる!! ここにおるから!! 大丈夫。戻ってこい!!」 と言い続けていた。 私はそれをまこっちゃんから聞いた時に、その台詞を必死にまこっちゃんが叫んでいたことは思い出せた。 私の手首は真っ赤になっていた
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