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『ざざ…ざ─』
バチン
???
「ん~……っと。…もうそんな距離か…」
俺の名前はサトル。
…まぁ早い話し、消滅間際の地球に残った馬鹿なガキだ。
今では地球に残ってる奴なんかほとんどいない…いや、そもそもいるのか?
俺の親父やお袋も遠に出ていったよ。
お袋は最後まで俺を連れて行くって泣き騒いでいたけど……
サトル
「悪いなお袋…どうしても俺はあいつらのやり方が気に入らないんだ…」
あいつら──俺と同じ人間だ。
あいつらはさんざん地球を傷付け、使い物にならなくなったらはいさようなら。
挙げ句の果てに、地球はあると邪魔だから破壊する…などほざいていやがった。
俺はそんな奴等のやり方が気に入らなくて仕方なかった。
その結果、未だ地球にいる。
サトル
「…そういえば、俺の周りから人間がいなくなってどれぐらい経つんだ?」
今地球の現状は酷い物だった…
さすがに人がいないだけあって、荒れ放題だ。
家や建物などはほとんど崩壊し、草木なども既に枯れ切っていた。
幸い、水や食料はあちこちにある建物の瓦礫の下から調達できている。
意外と保存食やらいろいろ出てくる物なのだ。
サトル
「ま、今さらそんな事どうでもいっか。さて…今日はどこまで行くかな…」
俺は地球に残ってから、あちこちを回って来た。
今も…そして最期の日まで、こうして旅を続けるだろう……
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