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リョウコがあまりに騒ぐので今夜はこの辺りで一夜を過ごす事にした。
さすがにあの近くは気が進まなかったので、少し…ちょっとばかし遠くに離れた所だ。
サトル
「すっかり元気になったな」
リョウコ
「え? あ…あぁ、うん。もう大丈夫だよ」
ジュン
「それだけ食えてれば全快だな」
リョウコ
「う、うるさ~い!」
サトル
「で、さっきから思ってたんだが…リョウコ、少しくっつきすぎやしないか?」
リョウコ
「だって寒いんだもん…」
サトル
「そんなに寒いか?」
リョウコ
「えへへ…実はただサトルの側にいたいだけだったり」
ジュン
「か~!相変わらずイチャイチャしやがって!オッサンもなんとか言ってやれよ」
テツヤ
「…………」
ジュン
「オッサン?」
テツヤ
「…ん?なんだ?」
ジュン
「いや…なんだってか…」
テツヤ
「ごめんごめん。ちょっとうとうとしてたから聞いてなかったわ」
ジュン
「……もういい」
テツヤ
「なによ~教えなさい」
サトル
「……………」
リョウコ
「サトル?」
サトル
「…ん?」
リョウコ
「どうかしたの?」
サトル
「いや? どうして?」
リョウコ
「なんか考えてるみたいだったから…。悩みだったら聞くよ?」
サトル
「ん…ありがと。でも大丈夫だから」
リョウコ
「……」
サトル
「大丈夫だって!それより明日は一日中歩く事になりそうだから、しっかり休んどけよ?」
いくら目に見えた所に病院があっても、まだ歩く距離だ。
明日一日中歩いて行けば余裕で着くだろうが…
リョウコ
「それこそ大丈夫だよ。私もう完治したから」
サトル
「だからって無茶するなよ?」
リョウコ
「も~サトルってば心配し過ぎ~」
サトル
「それだけお前の事が大切だからだ」
リョウコ
「サトル…」
ジュン
「どうよあれ」
テツヤ
「じつに臭いですな」
サトル
「って!お前等なにしてんだよ!」
ジュン
「なにって…観察?」
テツヤ
「観察だね」
サトル
「………」
テツヤ
「どうぞ続けてくださいな」
サトル
「はぁ~~…」
ジュン
「あれれ?どうしちゃったの?」
サトル
「いや…なんにも…」
ジュン
「む!」
テツヤ
「その哀れむような目でこっち見るな!それと腕を肩に回すの禁止!」
リョウコ
「…………」
ジュン・テツヤ
「「だからそんな目で俺を見るな~!」」
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