六日目<残り一日>

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昨日一日中と今日の午前中を歩き続け、なんとか病院前までやって来た… サトル 「ふ~…長かった道のりもついに最終回…か……」 ジュン 「いや~途中道が崩れてた時には焦ったな。そのせいで午前中に着くはずだったのに、すっかり暗くなっちまったぜ」 リョウコ 「やっと…着いた…のね…」 サトル 「あぁお疲れ様」 リョウコ 「はぁ…はぁ…ちょっと…疲…れた…」 サトル 「お…おい、大丈夫か!顔色悪いぞ!」 リョウコ 「だ…だから、ちょっと疲れただけだって…」 サトル 「お前……もしかして!」 俺はリョウコのおでこに手を当ててみた。 サトル 「凄い熱じゃないか!」 リョウコ 「これ…くらい大丈夫、だって」 サトル 「大丈夫な物か!…まさか前から調子悪かったのか?」 リョウコ 「……………」 サトル 「なんでだよ……なんで黙ってたんだよ!」 リョウコ 「だって…迷惑掛けたくなかった…から…ごほっごほっ」 サトル 「だからって!」 ジュン 「まぁ落ち着けよ!幸いここは病院だ。とりあえず中に運んでやれ」 サトル 「……分かった」 リョウコ 「…ごほっ…ごめん…なさい…」 サトル 「いいから、おぶされ」 リョウコ 「…うん」 リョウコをおぶさり、俺達は病院へと入って行った。 さすがと言った所か、内装さえぐちゃぐちゃだが、意外にも建物としてはまったく崩れそうにもなかった。 リョウコをベッドに寝かせた所、ジュンは当初の目的、妹さんと、何かないか探して来ると言い姿を消した。
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