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肉と肉、骨と骨がブツかり合うのだから、いくらほとんどガードしたとは言え、ダメージはどんどん体を蝕む。
現実はマンガのように中々うまくいかない。
明らかに先程のアッパーが効いて、ほんのわずかに腰砕け状態のミスター。
だが攻め込むチャンスだというのに、タイラントは飛び掛からない。
構えながらジリジリと近付いていく。
ミスターのカウンターを恐れての事だろうか?
それとも気付いてないだけなのか?
まぁ、確かにオレだったら効いてるフリをしているのかもしれない、と警戒する。
オレはしばらく膠着状態が続いて、以後ドロドロな展開になる事を予想したのだが・・・
実はこの後、一気に試合が終結へと向かう事になった。
ジリジリ近付いていったタイラントが、あと2~3歩でお互いの射程範囲に入る頃だった。
タイラントはそこから一気に距離を詰める。
ここでタイラントは長年積み重ねてきた柔道技で行くのか・・・
それとも天性の破壊力を秘めた、どれもが一撃必殺の打撃で行くのか・・・
タイラントの肩が動いた。
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