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すぐにヒューイは、マッカレルとともにヤックルに肩を貸して連れて来た。
「あなたが竜の翼の……お噂はかねがねお伺いしております」
シュリが頭を下げた。
「へぇ~、王都の兵士が頭を下げるなんて……こりゃ驚いたぜ」
「なぜです? 我々は決して傲慢ではないと思いますが」
「ふっ、ハイハイ。ここはそういうことにしといてやろう……。で? 何でアンタはここにいるんだ?」
「そ、それは……手違いで姫が斜面を滑り落ちてしまったので……」
「ほぅ……で、それを庇ってアンタはそんなにボロボロなわけか」
ヤックルはニヤッと笑った。
「でも良かったじゃないか」
「え?」
「それだけの怪我ですんで……お姫様に感謝するんだな。でなきゃ今頃オマエはこの世にはいない」
「どういうことだ?」
シュリが眉を曲げた。
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