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先程アリスと共にこちらの世界に着いた"ウサギ"。
気絶したアリスが目覚めると同時に、彼女は頭のスイッチが壊れたかの様に物凄い量の「質問」をアリスにし出したのだ。
質問の答えを言う間さえ与えられないので、とうとう焦りに焦ったアリスは小さな石を地面から拾い上げ、その質問の概要を地面の土に書き出してしまった。
…勿論、自分でも読めるかわからない程の殴り書きだ。
「…といけない、これを聞き忘れてた。君の名前と歳はっ?」
そのニコッと笑う顔を、地面に四つん這いになったアリスはそっと見上げた。
「名前はラ、『ラオ』です。歳は、14です…あと趣味は絵を描く事で育ちは~」
「あーいいのいいの、さっきは沢山質問しちゃってごめんね~君に会えてちょっと興奮しちゃったんだっ」
語尾に、てへっ…と言う台詞が入りそうな軽い調子の喋り方は、アリスに少しの安心感を与えた。
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