入国

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「…は……はい…」 アリスはそうウサギに返事をすると、そっと差し延ばされた手を掴み、どこかけだるそうにゆっくりと立ち上がる。 …そして、辺りの風景を見渡した。 家に居た時とは一転して、今は朝。 アリスはふと、考え始めた。 自分は一体あの後どうしたのだろう、窓から落ちて…ここに?しかし、ここは庭でもなければ街でもない。 そう、ここは……森の中。 それとも自分は、夢を見ているのだろうか…? 「お~い?」 「わっ」 アリスはウサギに軽く背中を叩かれ、前屈みに大きくよろめいた。 それを見たウサギは首をかしげ、こう言う。
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