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現れたのは、顔立ちがよく似た二人組。
いや、似ていると言うより、全くと言っていい程に『同じ』。
「へえ…君達もこのパーティーに参加してたんだ…ふぅん」
「くくっそうそう!」
「ふふっそうそう」
アリスは不機嫌そうなウサギに腕を掴まれたまま、その二人組の居る青く澄み渡る空を見上げた。
そして小さな声で、「楽しそう…」と呟く。
…そこには、数え切れないくらいの風船が花束の様に束ねられ、空高くふわふわと浮いていた。
色は様々。黄色もあれば緑もある、赤もあれば青、紫、白、黒…虹色のマーブルや水玉模様も。
そしてその風船の束ねられた紐に掴まり、優しい風に揺られる二人。
「「さあアリス!一緒に行こう!!」」
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