第1番

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他愛のない話をしていると、あっと言う間に高校についた。 玄関には新入生と思われる人だかりができていた。 「何の集まりー?」 「きっとクラス発表の紙が貼ってあるんだと思うけど」 夢夏は可愛いことにぴょんぴょんと飛び跳ねている。 けれど、全然見えないみたい。 わたしはちょっと苦笑してしまった。 「ちょっと待ってて。見てきてあげるから」 わたしも夢夏と身長は変わらないけど、人の間を通るのは得意だ。 ちなみに夢夏が156cm、わたしが155cm。 どっちもどっちな感じでしょ? 上手い具合に間があって、するりと入る。 あ。 夢夏は1年4組か。 わたしは……1年6組。 見事に離れたな。
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