友人…

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時計を見ると、もう0時を過ぎようとしていた。 すると、こんな時間まで友人宅で過ごしていた事になる。 「俺、もう帰るわ」 そう言って、友人宅を出る。 友人はアパートの二階の真ん中の部屋に住んでいる。 俺は階段を降り、真夜中の道を家に向かって歩いた。 …と、 途中でタバコが吸いたくなった。 タバコを求めて、ポケットに手を突っ込もうとしたその時だった。 「タバコ切らしてたんだわ…」 と、周りを見渡すと偶然にもタバコの自販機をみつけた。 自販機に駆けつけ、財布を探す。 …………ない。 上下の全ポケットを探ったが、財布は出てこなかった。 (あいつんちに忘れたか!?) そう思い、友人宅へ切り返す。 友人宅に着いたのだが… 電気が点いていない。 (寝ちゃったかな!?) そう思いながら、ドアノブに手を伸ばした。 ドアは開いた… (……。物騒な奴。) 中へ入る。 当然、真っ暗。 「おーい…寝たのか?」 一応、呼び掛ける。 返事はなかった。 (起こすのも可哀想かな!?) (ま、財布取りに来ただけだし…) と、真っ暗な中財布を探すが、やはり暗いので見つからない。 (明日の朝にでも、取りに来るか…) そう考え、帰った。
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