196人が本棚に入れています
本棚に追加
―――ふと背中から衝撃が走る。クラスの誰かが俺の背中を叩いたらしい。
「おいっす~~。パワポケ、空なんか見てどした?
飯の時間だぜ~。」
え?もう?
周りはいそいそと購買部に買いに行ったり、弁当を持って教室内を移動したりしている。
「ったくー。しっかりしろよな。どうせ、明日香ちゃんの事でも気にしてんだろ~?」
「んがっ!?な、何がだよ…。」
お前は分かり易いからな~。とケラケラ笑う。
まったく、なんて的を得た発言をするんだ。
「それにしても、ここんとこのお前は元気がないな~。明日香ちゃんだけでなく、亀田もいねーからか?」
バレているらしい。嘘を答えても強がりだけ。俺は正直に答える。
「………うん。」
一瞬暗い顔をしたが、すぐに笑顔になっていつものテンションに戻る。
「…しゃーねぇ!クラス盛り上げ隊、俺こと安田の出番だな!」
「……………ハァ?」
「お前はクラスのムードメーカだからな。お前が暗くなるとみんなまで暗くなっちまう。」
みんなが…。
「そこでっ!俺がこのクラスを盛り上げる!もち、お前もテンション上げろよ!
…お。見ろ、そこに丁度いいカモがいるぞ。」
? 誰を指差してんだ…
最初のコメントを投稿しよう!