1年 1月 上章

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何が起こったの、と考えている時に後ろから声が。 「進!大丈夫か?」 私の横を横切ったのは髪の毛を結っている男の子と瓜二つの男の子。 「あ、兄さん。見てのとおり…ほら。」 「ぐ…。痛てぇ…。」 ニット帽の男は堪えたのか、もう暴れる事なく大人しくうなだれる。(というか腕を組まれ身動きができない) 「ランナーをタッチする要領で叩いたら一発でのびちゃったよ。」 「そんな事しなくても、俺が後ろから小石かなんかぶつけてやったのに。ケガでもしたらどうする。」 目の前で起こった出来事に野次馬が騒ぐ。 「すげー!かっけー!」 「あの2人、結構イケメンじゃない?」 「お前、知らねえのか? あの2人は『猪狩兄弟』!やべえ、生で見た!」 え…去年甲子園で活躍したっていうあの猪狩?
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