1年 1月 上章

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まあ…そういう事で俺たちはカラオケ店を出ることにした。 「ひぃー、ひぃー。お…重い…」 ここから境内まで1時間。でも人を担いでいるからもっと時間がかかる… 「…初日の出、見れないかもな」 この酔っ払い共が唯一役に立っているのが体がカイロのように火照っている事。あとは酒臭いのなんの。蹴飛ばしてやりたいぐらいだ。 大通りに出たら人で賑わっていた。カップルに中学生、中には親子も。 深夜遅くに見る人混み。なんだか不思議な気分だ。それは年に数回しか見られない光景。さしずめパレードみたいな? 「…きゅ、休憩。少し休もうぜ…」 こいつ、自主トレさぼってたな?まだ商店街に出たばっかだってのに。でも俺もへとへとだ。 「そこら辺のベンチに座ろう。俺は喉乾いたから飲み物買ってくる」 「は、早くしろよう!お前は人を待たせるのが長いって亀田が言ってたんだからな!」 そういえば俺、亀田君を外に放置していたことあったな。そんで風邪をひいたとか。 なるべく早く急ごう… 「………ターゲット、確認………」 にやりと笑みを浮かべる男性。そしてパワポケの後を追跡し始める…。
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