1年 1月 上章

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すこし人気(ひとけ)がいない道に出て、自動販売機に向かう。暗闇に溶け込んだその機械はおぼろげな光だけがそこに存在しているのを示す。 ぶっちゃけると何か飲みたい訳で自動販売機に来たわけではない。カラオケのテンションを引き継いで夜道を疾走だ、いい加減に疲れた。少し1人で落ち着きたかったのだ。 スタスタ… コッコッコッ… へ? 気のせいか、今別の足跡が…。 疲れてんだな俺。どうせ幻聴だ。ほら、もう自動販売機の前だ。 何を買う………… !! 自動販売機のガラスケースに人の顔が…! 何よりも今の、今の眼は、 何か震えるものを感じた……… ゆっくりと振り返る。そして後ろには1人の男性がぽつんと立っていた。 「やあ、極亜久高校のパワポケ君だね?」
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