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「パワポケ!」
後ろから呼ばれて我に返る。ここは…神社?
「もうしっかりしろよ!飲み物買いにいったときからボ~ッとしちまってさ!
お前ったら本当に人を待たせるのが長い…」
ああ、そうか。
さっきの出来事の後…あまりにも遅かったもんだから平山君が迎えにきたんだった。それでここまで来て―――
『君は、そんな生活を送っている内に、夢を叶えようと努力している人もいるんだよ。』
だからっ…!こんな話、とっとと忘れろよ…俺!
あいつ、スカウトは俺のことを大してしらないくせに、俺の心の中に入ってきてやがんだ…!そうだ、俺は夢に向かって努力している。知ったか振りだよあんなの…
『あんたらがやってるのは野球なんかじゃねえ。ただのクサレ外道だ』
『せいぜいお遊び野球でもやっているんだな!」』
あああああ
うるさいうるさいうるさい…。
「パワポケ…?どした、気分でも…」
「な、何でもないよ。は、はは。どうやら二日酔いだ。頭がクラクラ~っと…
早く境内まで行こうぜ!」
俺は後ろを振り向かず階段を駆け上がる。
「…お前、酒なんて飲んでなかったじゃんよ…」
そんな一言は、パワポケの耳には届かなかった…
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