1年 1月 上章

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そりゃ…勿論やるに決まってる。今までその気で学校生活を送ってきたんだ。 だけど… 本当に俺がやろうと事にしているのは、無駄じゃないんだよな…? ―――やれやれ。とんでもなくヘタレだなお前。 え…な、なんだ… ―――みんなを巻き込んどいて今更逃げ腰か?キャプテンが聞いて呆れるぜ。 どこからも聞こえるはずがないその声は、頭の中に響いて直接心に伝わる。 ―――結局お前は自分に酔っているのさ。まともに活動していない野球部を見て、自分で再建させるって救世主ぶってるだけなんだよ。 …違う。 ―――はあ?違わねえよ。本当は甲子園なんてどうでもいい。ただ野球部を復活させてのんびり楽しく活動するだけ。松倉って言ってったけか?大局的から見たらそいつの言う通りなんだよ。 …違う! ―――ケケケ。別に逃げたっていいんだぜぇ?それとも何か?もう逃げることさえ、 「…やるよ。絶対あの舞台に立ってやる。プロになりたい、いやなってやるんだ!」 …水原君は、そうかと返事をして視線をはずす。 「…それじゃ僕も君のことを信じる。だから…僕達の気持ちを無駄にしないで欲しい」 さっきまで聞こえていた囁きはもう聞こえなくなった。もう、大丈夫。俺は決心した。 この学校で、このメンバーで夢を実現させる。 そう決心した時、空の色が変わった。それは…今年を迎える合図。
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